5月8日の読売新聞朝刊に少し気になる記事がありました。昨年11月に文科省が発表した2014年度の【全国体力テスト】で、対象の4部門(小学5年生の男女、中学2年生の男女)とも全て1位になったのが《福井県》だったとのこと。福井県はこれまでも毎年ほぼ上位に止まり続けており、県教委の指導による各学校での運動能力向上の独創的な取り組みが要因として挙げられている…と書かれていました。また福井では学校外でも地域ぐるみで子供が運動できる環境が整っており、そうした副次的な成果も含めてのこの結果なのでしょうね。

しかし私が記事の中で一番着目したのは別の部分でした。この全国体力テスト、47都道府県全ての順位が載っているのですが、なんと我が神奈川県は、

小5男子 46位/47都道府県
小5女子 47位/47都道府県(最下位)
中2男子 44位/47都道府県
中2女子 46位/47都道府県

と軒並みほぼ最下位に近いのです。唖然としてしまいました。しかも追加で別に調べたら、やはり神奈川は数年来ずっとこんな感じのようなのです。いったい何故こんな低い順位になっているのでしょう??憶測でしかないのですが、要するに福井県とは真逆で神奈川県は
【子供が伸び伸びと運動できる環境が他県に比べて整っていない】
ということに尽きるのではないでしょうか。残念ですが数字で出された結果は正直です。

それはある部分では教育現場での子供の体力向上への取り組み自体に何かもっと改善されるべき点があるが故かもしれませんし、またある部分ではそれ以外の生活環境(遊びがスマホの使用やゲームなどインドアばかりだったり、塾通いなど放課後の時間的な制約等々)が要因かもしれません。そしてもう1つ、重要な部分として特にこの横浜の市街地のあちこちに見受けられることですが、そもそも家の近くに 【気軽に思いっきり運動できる安全で広い場所が無い】 ということもあるのではないでしょうか。親御さんの目の届かない場所で日が暮れるまで遊んで体を動かすのも今のご時勢、なかなか難しいですから…。そうした大小様々な要素が組み合わさり、この結果になっていることと思われるのです(あくまで推測です)。

体力というのは地道にコツコツ続けて蓄えてゆく貯金のようなもので、若い年代の頃から効率的に体を鍛え続けていれば(そうした生活習慣をずっと続けることも含めて)中高年以降の歳になって改めて成果として生きてくることも当然ながらあると思います。よって逆の見方をすれば、地域での子供世代の平均的な体力低下がこのまま慢性的に続けば、その数十年先での成人病発症の増加や更には高齢者の体力低下とそれに関わる介護人口の増加、医療費の増加…と、よくない予測もいろいろ見えてきてしまうのですね。

対策には地方行政や学校、家庭、地域が一体となって取り組む必要があると思われます。せめて全国平均値以上にはしたいところですがはて、どこから手をつけたらいいんでしょうね。「長い目で見てゆきましょう」 などと悠長なことも言っていられない…と個人的には危惧している次第です。

院長:本多

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