熱中症のFIRE処置

ここ数日はもう実質的に梅雨明けでも良いのでは?という程の猛暑ですね。内陸部では38、39度、この横浜でも連日の30度越えとなっており、毎年こうした急激に暑さがやってくる時期には熱中症に罹ってしまう方も多くいらっしゃるようです。

では熱中症に罹ってしまった方がお近くにいたらどうするか。
ケガの応急処置ではよく
RICE処置 という言葉が使われますが、
熱中症での応急処置は
 「FIRE処置 と呼ばれています。

F(fluid):水分と塩分の補給
⇒ 可能ならば水やスポーツドリンクとともに塩分を摂らせます。

I(ice):身体の冷却
⇒ 脱衣させ、スプレーで水をかけ、うちわや扇風機で風を送ります。アイスパックや冷えたペットボトルなどで首筋、わきの下などを冷却します。場合によっては冷水をはった浴槽に入れ、体表をマッサージします。

R(rest):涼しい場所で休む
⇒ 涼しい、風通しの良い場所、出来ればクーラーの効いている部屋へ移す。

E(emergency):「緊急事態」の認識・119番通報
⇒ 呼吸や脈拍に異常があったり、応答に異常がある時には、ためらわずに救急要請する。

この中で 「F・I・R」 は主に熱中症の初期症状への処置、そして最後の 「E」 は緊急性が高く特に重要かと思います。場合によっては何はともあれ、この 「E」 が最優先されることもあるでしょう。もちろん普段から、自分自身はもとより特に小さなお子さんや高齢者の方がいるご家族やスポーツをする方はそれぞれに周囲にも注意を払い、こうした応急処置が必要となる前に十分な予防対策をしておくことが大切です。ご自分の体力や耐暑能力を過信せず、これからの夏を過ごしてゆきましょう。

院長:本多