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横浜市保土ヶ谷区の接骨院ならわだまち接骨院
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ピッチャーの肩、肘を守るため(2)

前回は高校野球で巻き起こっている「ピッチャーの起用方法」に端を発した論争を元に私ごときがエラそうなことを長々と書いてしまいましたが(ゴメンナサイ 笑)、今回は具体的に、球を投げ過ぎたピッチャーの体にどんな故障が起こるのかをご説明したいと思います。

投球動作が元で故障を起こしやすい箇所の筆頭は、やはり投げる側のの関節です。

その2つの関節の故障をおおまかに分類したいと思います。

ピッチャーが起こしやすい肩関節の主な故障

(1)リトルリーグショルダー(上腕骨骨端線離開)
(2)インピンジメント症候群
(3)腱板損傷
(4)ルーズショルダー(動揺肩)
(5)肩甲上神経損傷

ピッチャーが起こしやすい肘関節の主な故障

(1)リトルリーグ肘(上腕骨内側上顆障害)
(2)上腕骨内側上顆裂離骨折
(3)上腕骨内側上顆骨端線閉鎖不全
(4)上腕骨内側上顆骨端線離開
(5)肘関節内側側副靭帯損傷
(6)離断性骨軟骨炎(OCD=上腕骨小頭骨軟骨障害)
(7)肘頭骨端線閉鎖不全

これ以外にもまだありますが、主な症状だけでもこんなにたくさんあります。

まず肩関節ですが、これら上記の症状を総称して「野球肩」と呼ばれています。

骨が完全に出来上がっていない成長期の段階で多いのが(1)リトルリーグショルダー。骨の成長に関わる上腕骨の骨端線という箇所が投げ過ぎによって損傷されてしまうものです。酷い場合は成長障害を起こすこともあります。(2)と(3)は症状が被っていますが、インピンジメントとは「衝突する、挟まれる」の意。投球動作で肩の靭帯、腱板といった軟部組織と骨が繰り返しぶつかり合い、角度によってはその一部が挟まれたりすることで関節内の軟部組織が壊され、痛みを起こしたり可動域が制限されてゆくものです。(4)ルーズショルダーは生まれもっての体質で関節を構成する靭帯などが緩くなっている状態で、これに投げ過ぎによる小さな外傷が加わってより緩さが増してしまう場合があります。(5)の肩甲上神経とは、肩甲骨から肩関節へと延びる棘下筋を支配する神経で、投げ過ぎによってこの神経が圧迫され、痛みを起こすことがあります。

肘関節の故障も上記の症状を総称したものがいわゆる「野球肘」。

(1)~(5)は肘の内側、(6)は外側、(7)は後方にそれぞれ起こります。内側型は好発年齢が(1)⇒(5)で年代順となり、症状も細かく変わってゆきます。これは年齢により肘関節の内側を構成する中での脆弱部位が違うことによります。高校生以上の年齢では主に(5)の内側側副靭帯損傷が多くなります。投げる度に関節の内側に掛かる牽引作用により発症し、悪化すると内側の靭帯が劣化したゴムのように伸びた状態になってしまいます。(6)の外側に起こる離断性骨軟骨炎は野球肘の中ではもっとも重症度が高く、気をつけなければならない症状です。主に小学生高学年から中学生低学年が発症しやすい年代です。くり返す投球動作での肘へのストレスのため、上腕骨小頭の骨軟骨が変性し、壊死を生じます。初期では安静や投球禁止での回復が見込めますが、進行した状態になると手術が適応になる場合もあります。

ざっと故障の分類とそれぞれの症状を挙げましたが、野球のピッチャーとはこれだけ多くの故障のリスクを抱えながらその任務を果たさなければならないという、過酷なポジションだということをまず理解しなければならないと思います。

その故障からの予防など、対策についてはまた次回とします。

院長:本多

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