変形性の関節症、と聞くとまず思い浮かべられるのは膝関節や足指の外反母趾などですね。また手の指先の関節が尖ったように変化してくるヘバーデン結節という症状もありますし、腰椎や頚椎が徐々に変化して痛みを引き起こしてくるのも変形性関節症の1つです。
それぞれに変形が進んでいる期間では痛みが強く持続されてしまうのが特徴です。

そんな中で 股関節 に起こる変形性関節症があります。

主に原因のはっきりしない一次性と、原因をある程度把握できる二次性に大別できますが、日本人で罹る方の殆どはこの二次性といわれています。そして圧倒的に女性に多いのも特徴です。この二次性の場合、主に臼蓋形成不全という骨盤の変形や幼少期の先天性の股関節脱臼が発端になり、大腿骨の骨頭とそれを受け止める関節窩というくぼみの部分がうまく噛み合わなくなり、徐々に摩擦を起こして変形が進んでいってしまいます。

症状が進むと股関節の痛みによる運動制限、歩く時や立ち座りの痛みなどが強くなり、かなり日常生活に支障をきたすようになります。
また、関節の可動域が狭くなっていることで、捻挫などのケガも起こしやすくなります。
ですので早急な対策が必要となります。

変形による関節痛とともに大腿部や臀部など周囲の筋肉が筋力低下や過緊張で硬くなるため、まずそれを取り除くための治療を行ないます。温熱療法やマッサージ・ストレッチは強過ぎてもかえって悪化することがあるので、細心の注意を要します。

そして肝心なことは生活習慣の改善。

  • 長時間の歩行や立ったままなど同じ姿勢・使い方をなるべく避け、負担の少ない楽な姿勢の時間も増やしていく。
  • トイレやイスなどはギュッとしゃがみこまない洋式スタイルへ。布団もベッドが良い。 ・ あまり歩く時の痛みが強いようであれば杖の使用も。
  • 周囲の筋力が少しずつ戻るよう、あまり体重を掛けすぎない方法での筋力トレーニングを行なう。
  • 体重が増えすぎないように食生活の自己管理。

などが主に挙げられます。

このように変形性股関節症は治療と共に、生活の中においても一定の自己管理を求められる症状です。少しでもお心当たりのある痛みをお持ちの方は充分にご注意され、早めのご療養をお心がけ下さい。