つい先日ですが、スポーツをしてらっしゃる方への治療の中でスポーツ前後のウォームアップ、クールダウンについてお話をしていたところ、「始める前のケアはまだ分かりますが、終わった後までいろいろしなければならないのは意味が分かりません。」というご指摘を受けました。確かにスポーツで故障を起こしてこちらへ治療にいらっしゃる患者さんにお話を伺うと、練習後に丁寧にクールダウンをする人はまだまだ少ないし、その重要性へのご理解が進んでいないようにも思えます。

大前提としてですが、スポーツを行う上では試合に勝ったり記録を伸ばしたりすることよりも、まず先に「ケガをしない、故障を起こさない強い体造りをする」ことが大切になります。そういった体の土台があってこそ競技パフォーマンスのレベルを上げたり、毎日激しい練習を課すことが出来たり、長く競技生活を続けることが出来るのですね。「いやぁ、そんなことより私は目の前の試合に勝つ方が重要だよ」というご意見も中にはあるかもしれませんが、スポーツ医学的にはそういうものと、ここはひとつご理解ください(^0^)/ ともあれ、しょっちゅう捻挫や肉離れ、或いは様々なスポーツ障害で痛い思いを繰り返してしまったり、故障によって大事な期間を棒に振ってしまうのはとてももったいないことですよね。

ではケガや故障を起こしにくい、強い体の「土台」はどうやって造るのでしょうか。これは順序立てると細かくいろいろあるのですが、その筆頭に来る対処はまずコレです。

・早く疲労から回復させる
・出来るだけ柔軟性のある筋肉を作り、その体質を維持させる

体は激しく動かせばその分だけ疲労してきます。疲れたままずっと放置しておけばその蓄積はやがて慢性的なものとなり、筋肉の痛みや関節の可動域が狭くなるといった形で体に現れてきます。そうした状態は次に体を動かす際のフォームの崩れに繋がり、その動きの悪さが故障の発端になるわけですね。この悪循環を断ち切るためにもスポーツ活動後は体を動かして高まった熱を緩やかに下げ、出来るだけ早く疲労から回復させてゆく必要があります。これがクールダウンの目的となります。例えるならクールダウンとは飛行機を動かした後の点検作業や燃料補給のようなものです。こうした作業を怠るといつか大きな事故(故障)を引き起こしてしまいますね。

具体的はクールダウンの方法としては、スポーツで高まった心拍数をゆっくり下げるために軽いジョギングなどをまず行います。その後に静的(スタティック)なストレッチを、使った箇所を中心に十分に行って下さい。出来るだけ脱力(リラックス)して深呼吸しながら行うことが基本です。痛みのある個所や、繰り返し使い過ぎて熱を持った関節や筋肉の箇所があるならば最後に氷などでアイシングをすることが望ましいですね。もし部活などでそうした時間が現場で取れない場合は、帰宅後でも良いかと思います。「その日の疲れはその日のうちに、取れるだけ取る」ことが理想です。

クールダウンについては以前にも何度かこちらでテーマにしてきましたが、大事なことなので少し角度を変えてまた今回も書いてみました。体のコンディショニングを良好に保つということは簡単そうで難しいものです。故障に悩みながらスポーツを続けている方は是非こうしたケアの重要性を再確認されてみて下さい。

院長:本多

lgf01a201412310500