女子選手のF・A・Tとは

このコラム、本当は毎週のように更新したいと思いつつ、ついサボってしまいます。スミマセン(^^) 大変遅ればせながら本年もよろしくお願いします。

今の時期はマラソンの国際大会や一般ランナーが出る市民大会が多い季節です。お正月の箱根駅伝も今年も盛り上がりましたね。私は幼少の頃、よく父親に連れられて戸塚の中継所に応援に行っておりました。選手と選手の襷を繋ぐドラマチックなポイントですが、走り終えた選手が皆、気を失うように倒れて仲間に運ばれてゆく姿を目の当たりにして 「駅伝を走る選手って、なんでこんなに命がけなんだ!?」 と子供ながらにガタガタ震え上がりながら見ていたものです(笑)。でもそれだけ選手は1区間の中で自分の持てる全てを燃やす尽くすのですし、その姿に観ている私たちは感動するのですよね。

話は少し変わりますが、女子の長距離ランナーの一部でFAT(Female Athlete Triad)という症状を発症する方がいるそうです。これは女子選手が過酷なトレーニングや太らないための食生活習慣を続ける中で女性特有のホルモン分泌のバランスが崩れ、無月経、摂食障害、骨量減少といった現象を惹き起こしてしまうものです。特に成長期の早い段階からマラソン等の長距離を走ることによってそのリスクが増すと言われています。併せて下肢に疲労骨折などを発症させてしまうケースもあるようで、対処を誤ると選手生命を脅かすことにも成りかねません。

目標を達成するために、或いは自分の限界を越えてゆくために、頑張り過ぎるくらい頑張る方は男女問わず一般ランナーさんでもたくさんいらっしゃいます。しかしただ頑張るだけでなく、自らの体力、体格をよく見極め、正しい食生活習慣と共に計画的に練習に取り組まなければならないと思います。どのスポーツを一生懸命行う上もそうしたリスクとは隣り合わせですが、ぜひこの点をご注意して安全に続けて頂きたいと願っています。